500系なら「指定席」を取れ!おさえるべきオススメ座席

鉄道雑学

 前回は、700系こだま号の自由席に乗る際のオススメ座席についてご紹介させていただきました。座席のグレードが高い7・8号車を狙え!というお話でしたが、もしまだ読まれていない方は、是非こちらもチェックしてみて下さい!

「自由席」ならここを狙え!700系こだま号

 さて、山陽新幹線のこだま号は700系のほか、500系も使用されています。今回のテーマは「500系の座席」についてです。結論から申し上げますと、500系の自由席は「ハズレ」です。広いシートもなければ、コンセントや大型テーブルもありません。室内は狭いので、やや圧迫感があります。ただし、これは自由席に限ったこと。指定席は700系と同様横4列シートで大変快適な上、一部の車両はグリーン車と「全く同じ」シートが使われているという贅沢ぶりです。500系に乗るのであれば指定席が断然オススメです!それでは、詳しく見ていきましょう!

500系の自由席

自由席は全車「ハズレ」

 普段、形式まで確認して新幹線に乗るなんてことはなかなかしないと思います。こだま号の自由席利用の場合、たまたま来た列車が700系なら良いのですが、500系が来た場合は残念ながら「ハズレ」です。1〜3号車と7・8号車の全てに、のぞみ号と同じサイズのシートが使われています。すなわち、ゆったりしたシートは自由席には存在しないのです。しかも、冒頭申し上げましたが、コンセントや大型テーブルなどの諸設備はなく、車内が狭いので人によっては圧迫感を感じるかもしれません。車内も狭いし座席も狭い…居住性は700系に劣ります。

先頭車両の荷物置き

 しいて言えば、8号車と1号車の乗務員室側は、車内が他の車両よりさらに狭いので、座席が撤去されていくつか荷物置きが設置されています。手荷物が多い時は、車両の真ん中の座席よりかは、この荷物置き付きの座席の方が便利で良いかもしれません。

※500系の悪口ばかりになってしまいましたが、あくまで700系の7・8号車との比較です。個人的は500系は大好きです(笑)

500系の指定席

指定席は快適そのもの

 一方の4〜6号車の指定席はというと、こちらは700系と同様、2列+2列の横4列シートなので大変快適です。4号車と5号車は700系の座席と全く同じシートが使われています。

グリーン席と同じシートの6号車

 注目すべきは、6号車の座席です。なんと6号車の座席、グリーン車と同じシートがそのまま使用されているのです。体を包み込んでくれる重厚なシート、肘掛けに収納してあるテーブル、座るとまさにグリーン車気分です。シートピッチもグリーン車と同様なので、前の人が座席を倒しても気になりません。この6号車だけシートのグレードが他の指定席よりさらに高いのです。同じお金を払って指定席に座るのであれば、この車両を指定しない手はありません。

形式をあらかじめ確認

 ちょっと面倒ですが、こだま号に乗車する際は、あらかじめ乗車する列車の形式を時刻表などで確認しておくと確実です。700系であれば自由席の7・8号車に乗車、500系であれば6号車指定席を事前に予約するというのが、こだま号で快適に過ごす一番の手だと思います。

 ただし、山陽新幹線のこだま号は、稀に車両運用上の都合で700系で運転されるはずの列車が急遽500系になることがあります。その時は諦めて一般の座席を利用しましょう。

なぜ6号車だけグリーン席?

のぞみ用として開発された500系

 500系はもともと、16両編成ののぞみ号専用車両として開発されました。当初は予定通り、のぞみ号として東京〜博多駅間で活躍していたのですが、2007年に登場したN700系に活躍の場を譲り、2008年から8両編成に順次改造されて、山陽新幹線内専用の列車として現在まで活用されています。短編成化される際、元グリーン車の10号車の車両を、8両編成の6号車に組み込んだ為、6号車だけが贅沢仕様になっているのです。

グリーン席気分を満喫

 グリーン車時代との差は、以下の設備が撤去されている点です。

  • 座席の枕
  • フットレスト
  • オーディオ機器
  • 床面の絨毯張り

 座席そのものはグリーン車時代のままで座り心地も良く、大変快適です。現在でも十分に、グリーン車気分を満喫することができます。

500系の座席のまとめ

 以上が、山陽新幹線の500系こだま号の座席のお話でした。以下に内容をまとめます。

  • 自由席は「ハズレ」。しいて言えば先頭車両に荷物置き付き座席がある。
  • 指定席は横4列シートで快適。
  • 指定席の中でも6号車はグリーン車と同じシートでさらに快適!
  • 事前に形式を調べた上で、500系なら6号車指定席を予約するべし!
  • 6号車はもともと16両編成時代のグリーン車をそのまま使用している。

 700系に続き、今回は500系の座席についてご紹介しました。500系は6編成あるうちの4編成を2026年度末までに用途廃止すると、今年JR西日本から発表がありました。登場からすでに27年がたち、新幹線としては異例の長寿命の500系ですが、あと数年で見納めとなる可能性があります。

 具体的な引退日が発表されると混雑するのは確実です。今のうちに、あえて500系を選んで乗車するのもありかもしれません。今は最高速度が285km/hに抑えられてはいますが、それでも往年の勇ましい姿を体験することができます。500系こだま号の旅を、是非楽しんでみて下さい。

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