新幹線に乗車すると、たいていの方は1時間や2時間をその車内で過ごすことになると思います。パソコンで作業したり、スマホで動画を楽しんだり…活かし方によっては、新幹線移動だって充実したプライベート時間になりますよね。さて、パソコンもスマホも長時間使うとなると気になるのが充電ですね。
最近はありがたいことに喫茶店や駅構内の待合室など、探せば結構充電用のコンセントやUSBの差し込み口が整備されてきています。それは新幹線も同様なのですが、実は新旧で結構当たりと外れがあり、各席にコンセントが装備されているものもあれば、全くないものまであります。始めから結論から申し上げますと、のぞみ号に乗るのであれば「N700S系」、こだま号に乗るのであれば「700系」を選んで乗車すれば間違いありません。
乗車したあとガッカリしないように、山陽新幹線を走る各新幹線車両のコンセント事情についてお話します。今回のテーマは「新幹線車内のコンセント」についてです。出張やプライベートで新幹線を使う際の参考にしていただければ幸いです。
さすが最新型!各席装備のN700S系
コンセントの設置箇所
東海道・山陽新幹線の最新型車両「N700S系」は、最新というだけあり、全ての座席にコンセントが備え付けてあります。場所は客室内の最前部と最後部の席は壁に、それ以外の座席は肘掛けの先っぽに付いています。
コンセント利用時の注意点
さすが最新型車両!ありがたいですね!ありがたいのですが、あまり目立たないので、コンセントの設置箇所がわからず、必死に探し回っている方を結構な頻度で見かけます。
また、例えば東京に向かう上り列車に乗車している場合、3列席の中央B席の方のコンセントは窓側の肘掛け(A席側)に付いています。A席の方が間違って左側(B席側)のコンセントを使ってしまうと、B席の方が使用できません。3列席の窓側A席に座った時は、自分のコンセントは右側にあります。他人のコンセントを占有しないように注意いたしましょう。博多行きの下り列車ですと、気を付けないといけないのは通路側C席の方です。
限定的だが狙えば使えるN700系
N700系は客室内の最前部と最後部の座席に、それ以外の座席は窓側の座席の足元に付いています。コンセントが旧形式の700系以前と比べて大幅に増やされたのですが、それでも使えるのは最前部・最後部の座席を除き、窓側の席のみです。通路側と3列席の中央(B席)にコンセントはありません。N700系乗車時は前後端っこの席か、窓側の席を狙っていきましょう。
ごくわずかの700系
元祖コンセント付き新幹線
700系のコンセントは4〜8号車の客室内の最前部と最後部の座席、ならびに8号車の4人用個室「コンパートメント」に設置されています。コンパートメントは8号車が「指定席」となっている時のみ使用できます。「自由席」の場合は業務用室となり、使用する事はできません。
かなり限られた席でしかコンセントが使用できないのですが、実は新幹線でパソコン用コンセントが設置されたのは、この700系が初。コンセント付き新幹線のパイオニアなのです!登場当時は「オフィスシート」と呼ばれていました。
華やかだったデビュー当時
余談ですがこの700系、デビュー当時は「オフィスシート」や「コンパートメント」を始め、放送を流さない「サイレンスカー」や、タッチパネル式の時刻表検索機「旅指南」など、様々な施策が詰め込まれたユニークな新幹線車両でした。開発したJR西日本の意欲作だったんですね。
残念…充電はがまん!500系
山陽新幹線で走る「こだま号」のほとんどが、700系か500系なのですが、この500系が来たら残念!コンセントは座席に一切設置されていません。正確には、洗面台にコンセントがあるのですが、これは髭剃りのような一時的な使用を前提としたもので、スマホの充電のような長時間使用には使えません。500系が来たらスマホの充電は諦め、外の景色を楽しみましょう。
新幹線のコンセント事情まとめ
以上が、山陽新幹線の各形式のコンセント事情です。まとめますと、
- N700S系:全席装備。
- N700系:客室内最前部・最後部座席と窓側座席。
- 700系:4〜8号車の客室内最前部・最後部座席と8号車個室「コンパートメント」。
- 500系:なし。
という事になります。そしてN700S系の場合、上り東京方面へ向かう時は窓側A席、下り博多方面に向かう時は通路側C席は、隣のB席のコンセントを誤って使わないように注意する、というお話でした。
最近はN700S系がだいぶ増えてきたので「のぞみ号」に乗るときは、だいぶ便利になりましたが、「こだま号」はまだまだ要注意です。時刻表では列車ごとに形式が記載されておりますので、そちらも合わせて確認してみて下さい。今やパソコンやスマホはなくてはならない存在です。移動時間を少しでも充実させるために、新幹線に乗車する際は是非今回の記事を参考にしてみてください。少しでも皆さまのお役に立てたら幸いです。
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