駅で新幹線を観察していると、様々な列車名を見る事ができます。山陽新幹線では「のぞみ」「ひかり」「こだま」「みずほ」「さくら」のほか、博多駅では九州新幹線の各駅停車「つばめ」も見る事ができます。
さて、このように様々な列車名が存在する新幹線ですが、号数を見ると必ずしも順番通りに並んでいないことに気がつくと思います。例えば写真の例にある通り、のぞみ11号のあとに来る列車はのぞみ111号です。番号飛び過ぎですよね。真ん中どこいったんやー!って話なんですが、実はこれでもちゃんとした規則に則って付けられているのです。
では、どのような決まりでこの番号になっているのか?前置きが長くなりましたが、今回のテーマはこの「新幹線の番号」についてです。
※ちなみにこの表題の写真「1」の数が凄くないですか!?特に意識して撮影したわけではないのですが、見返してみたら「11時台に11番のりばから発車するのぞみ11号と111号」が写ってました。
番号の分け方のポイントとは?
書店やインターネットで公表されている時刻表を注意深く観察してみると、一見無秩序に並んでいるように見える番号ですが、実は規則性がある事に気がつきます。番号の分け方でポイントとなるのは次の3つです。
- 上り列車と下り列車
- 列車名
- 走行区間
上り列車と下り列車
上り列車は偶数番号、下り列車は奇数番号というのは有名な話ですね。ご存知の方も多いと思います。東海道・山陽・九州新幹線の場合は、東京方面に向かう列車が「上り」、すなわち偶数番号。鹿児島中央方面に向かう列車が「下り」、すなわち奇数番号となっております。
列車名と走行区間
続いて列車名と走行区間です。実はこれが結構複雑で難しい…。ちなみに、これはダイヤ改正で規則が変更となる場合があります。紹介する番号の付け方は2024年3月16日ダイヤ改正時点のものですので、その点ご注意いただければ幸いです。それでは一つずつ見ていきましょう!
のぞみ号
- 1〜60号
東京〜博多の列車に使用されています。
- 61〜100号
東京〜広島以東発着の列車に使用されています。博多までは行きません。また、97号は新横浜始発、99号は品川始発です。
- 101〜199号
東京〜博多の「臨時列車」に使用されています。一部は博多まで行かない列車もあります。山陽新幹線直通の臨時用の番号です。
- 200〜269号
東京〜新大阪の列車です。定期列車の他、臨時列車も含まれています。また、268号は名古屋始発です。
- 270〜279号
名古屋または品川発着の列車です。
- 280〜499号
東京〜新大阪の臨時列車です。
ひかり号
- 500〜529号
東京〜岡山発着または広島発着の列車に使用されています。
- 530〜539号
新横浜・名古屋〜広島・博多の列車に使用されています。
- 540〜599号
山陽新幹線内の列車に使用されています。一部定期列車も存在しますが、さくら号が山陽新幹線内完結の臨時列車となる場合に使用されるので、この番号をひかり号が名乗る際はほとんど臨時列車です。
- 630〜669号
東京〜名古屋発着または新大阪発着の列車に使用されています。
つばめ号
- 300〜399号
小倉・博多〜九州新幹線管内の列車に使用されます。つばめ号は九州新幹線のみのイメージがありますが、一部は小倉まで足を伸ばす列車があります。意外ですね!
さくら号
- 400〜499号
岡山以西〜熊本・鹿児島中央の列車に使用されています。実際には博多〜鹿児島中央の列車がほとんどです。
- 540〜599号
新大阪〜熊本発着または鹿児島中央発着の列車に使用されています。
みずほ号
- 600〜629号
新大阪〜熊本発着または鹿児島中央発着の列車に使用されています。
こだま号
- 700〜759号
東京〜名古屋発着または新大阪発着の列車に使用されています。
- 760〜769号
三島以西〜新大阪の列車に使用されています。東京へは行きません。
- 770〜799号
広島以西〜小倉発着または博多発着の列車に使用されています。
- 800〜829号
東京〜浜松以東発着の列車に使用されています。
- 830〜899号
山陽新幹線内の福山以東発着の列車に使用されています。
番号の意味を知っていれば…
以上が、東海道・山陽・九州新幹線の番号の規則です。分類が多くて複雑ですね…とても覚えきれません。若い番号から順番に付けられているかと思いきや、途中飛び番があったりしてややこしいです。
当然ですが番号を把握していなくても、列車を問題なく利用する事はできます。ただ、番号の意味を知っていると「このひかり531号は名古屋から来たのかな」とか「博多に行きたいけど、のぞみ61号だから使えないな」というように、列車の特徴がわかるようになります。
上記の規則に当てはめると、一番最初に紹介した「のぞみ11号」は博多まで行く定期のぞみ号。「のぞみ111号」は同じく博多まで行きますが、こちらは臨時のぞみ号という事になります。「お、ちょうど良い時間に臨時列車が来るじゃん!ラッキー!」というのも、番号の意味がわかっていてこそ感じる事です。今度新幹線に乗る際は、是非この番号を意識してみて下さい。わかってくると、だんだんと楽しくなってきますよ!
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